閲覧するたびに図面製本が破れてしまう

現場で使用することが多い観音製本(二つ折り製本)は傷みが早い図面の代表的な例です。
原図やデータがあれば再製本する方法もありますが、それらが手元に無い場合や、図面製本に変更箇所などが直接書き込まれている場合には、その図面製本を直接電子化してから再製本しなければなりません。
BOOKスキャナを使用して電子化する

まずはBOOKスキャナで全ての図面を電子化します。
BOOKスキャナはスキャンする面を見ながら作業が出来るので、破れたり折れたりしている図面製本を電子化する場合に最適です。
電子化した画像データを整える

古い図面をスキャンした画像は汚れや歪みがある場合があります。
汚れにはノイズ(地肌)除去を施して線や文字を際立たせます。歪みには多点(メッシュ)補正や直角補正を行い原図の状態を再現します。
画像データを合成紙で印刷する

破れない製本にするためには破れない紙で印刷することが必要です。
破れない紙は数種類ありますが、この中から観音製本(二つ折り製本)に使用可能な合成紙を選択します。
※ 合成紙は耐水性のある破れにくい素材です。
特殊糊を使用して合成紙で観音製本を仕上げます。

合成紙は紙ではなく印刷が可能なフィルムです。
紙ではないので通常の観音製本用の糊では接着できません。そのため合成紙専用の特殊糊で製本します。
また、観音製本は図面を二つに折って折山を接着しますが、合成紙の場合は折ってもすぐに元に戻る性質があるので特殊な製本手順が必要です。
耐水性が高い破れない製本

合成紙の観音製本は耐水性が高く、破れにくいので現場や保存に適しています。
また、鉛筆やマーカーで書き込むことが出来るのでその後の活用においても十分な性能を発揮します。
※合成紙は耐水性がありますが、インクの耐水性はインクの性能に依存します。