● 再製本とは?よみがえる“使い続けたい本”
長年使ってボロボロになった資料集やマニュアル、卒業アルバムや日記帳、大切な書籍。
「破れてきたけれど、まだ使いたい」「表紙が取れてしまったが、捨てられない」——そんな本をもう一度、使える状態にするのが再製本です。
表紙の交換、ページの補修、綴じ直しなどを行い、見た目も強度もリニューアル。
買い直せない本や思い出の詰まった冊子を、もう一度“現役”としてよみがえらせることができます。
再製本は「捨てるか、使い続けるか」ではなく、「直して、未来に残す」ための選択肢です。

● 修理ではなく、リデザインという考え方
再製本は単なる“補修”ではありません。むしろ、再設計・再編集のような感覚に近いものです。
綴じ方やカバーの素材、レイアウトの変更などを加えることで、元の本がより使いやすく、美しくなります。
たとえば、開きやすいリング製本への変更、ハードカバーへの強化、ページ順の整理なども可能です。
壊れた箇所を直すだけでなく、「これからも長く使うための姿」に作り変えるのが再製本の魅力。
実用性と愛着の両立を叶える、ものづくり的な価値も含まれています。

● 再製本が選ばれる場面とは
企業では、古くなった業務マニュアルや営業資料を再製本することで、費用を抑えながら情報資産を再活用するケースがあります。
また、自治体や学校などでは、記録保存や資料管理の目的で、定期的に再製本が活用されています。
個人でも、家族のアルバムや子どもの作品集、日記帳など「思い出の詰まった一冊」を再製本するニーズは年々高まっています。
電子化できない“手ざわり”や“重み”を持つ資料だからこそ、物としての価値を大切にしたい——そんな想いが再製本に託されています。

● コストとメリットのバランス
「再製本って高そう…」という印象を持たれることがありますが、新たに本を印刷し直すよりも安価に済むケースが多くあります。
特に少部数での修復や継続使用を考えた場合、再製本のコストパフォーマンスは非常に高くなります。
加えて、廃棄物を出さず、既存の資源を活かすという意味では、環境負荷の低減にもつながります。
“買い替え”や“廃棄”ではなく、“再生”という視点でモノと向き合うことが、持続可能な選択につながるのです。

● 印刷会社ができる、心のこもった修復
一般的な印刷会社は、大量注文が前提ですが、当社では1冊からでも対応可能。
表紙の補強、中身の修復、製本のし直しなど、用途や状態に合わせた最適な提案をいたします。
趣味の自費出版、古い日記、家族のレシピ帳など、どれも世界にひとつしかない宝物。
再製本は、そうした個人の想いに寄り添う“印刷の技術”です。
見た目だけでなく、使いやすさや保存性も重視した仕上がりにこだわっています。
「たった1冊」だからこそ、手間も想いも丁寧に。
本の再生は、記憶の再生。ぜひご相談ください。
