電子化を外注する境界線

電子化を外注する境界線

企業や官公庁が保管する大量の紙資料はDXの流れの中で早急に電子化が進んでいます。

人件費の高騰やワークライフバランスの改善といったビジネス要求がある中で、紙資料の検索コストや保管コストはビジネススピードの足を引く大きな要因と考えられています。紙資料には文書や帳票といった一般のコピー機で処理できるものから、建築図面や地図図面といった大判サイズのものまで様々な物が混在している場合もあり、社内で対応できるかどうか判断の難しい業務です。

そこで、ここでは内製スキャンとスキャンBPO(外製)を比較し、それぞれのメリットデメリットを把握したうえで、その境界線をお伝えいたします。

🆚 内製スキャン vs スキャンBPO(外製)

▼ 1. コスト比較

内製

メリット

  • スキャン機材導入後は、継続的な処理コストが小さい。
  • 業務量が一定ならコストを抑えやすい。

デメリット

  • 高性能スキャナーの初期投資(数十〜数百万円)。
  • 人件費(担当者の工数が大きい)。
  • 教育・運用・メンテナンス費用が必要。
  • 大量処理だと、残業や応援要員が必要になる。

外製(BPO)

メリット

  • 大量処理に向いており、単価は1枚数円〜十数円まで最適化されている。
  • 初期投資不要、変動費のみ。

デメリット

  • 数百枚以下など「少量案件」では割高になる場合がある。
  • 運送費がかかる場合がある。

▼ 2. スピード(処理速度)

内製

  • 担当者の人数・スキャナーの性能に依存。
  • 通常は “日々の処理”は得意、”大量一括処理”は苦手”。
  • 数万枚以上になると、処理期間が長期化。

外製(BPO)

  • 大量処理に特化。
  • A0/A1図面・A4書類・写真・製本などにも対応。
  • 数万〜数十万枚レベルでも、2〜4週間程度で完了することが多い。

大量・短納期は外製が圧倒的に有利。


▼ 3. 品質(解像度・画像補正・OCR精度)

内製

  • 担当者の習熟度や機材のレベルに左右される。
  • 傾き補正・ノイズ除去・OCRなどの後処理は手作業が発生しがち。

外製(スキャンBPO)

  • 専用機材(工業用スキャナー、A0対応機材)とプロのオペレータが対応。
  • 傾き補正、ページ順調整、フォルダ設計、OCRなど高度な処理が標準化されている。

品質安定性は外製が優位。


▼ 4. セキュリティ・リスク管理

内製

メリット

  • 社内から情報を出さないためリスク低い。

デメリット

  • セキュリティ基準・ログ管理・アクセス権整備が必要。
  • 個人情報や設計図など、管理責任は全て自社負担。

外製(スキャンBPO)

メリット

  • ISO27001取得企業も多く、専用のセキュリティ体制。

デメリット

  • 原本を外部へ出す必要がある(輸送中の紛失リスク)。
  • 契約書(秘密保持契約)を結ぶ必要がある。

▼ 5. 運用負荷・管理工数

内製

  • 原稿仕分け・スキャン・命名・補正・保存・バックアップ…
    すべて社内作業。
  • 担当者の負荷が大きい。

外製(スキャンBPO)

  • スキャンだけでなく、
    ✔ ファイル命名
    ✔ フォルダ階層作成
    ✔ OCR
    ✔ PDF統合
    ✔ 納品形式調整
    …を含めて丸投げ可能。

▼ 6. 向いているケースの判断基準

内製に向いているケース

  • 日常的に毎日少量の書類をスキャンしたい
  • 社外に図面や設計資料を出したくない(極めて機密性が高い)
  • 原稿の劣化が少なく、品質要求が高くない
  • スキャン機材と専任者を社内で確保できる

外製(スキャンBPO)に向いているケース

  • 大量(数千~数万枚以上)の紙原稿を一気に電子化したい
  • 短納期で処理したい
  • 図面サイズが大きい(A0/A1など)
  • 高品質スキャンやOCRが必要
  • ファイル命名ルールやフォルダ構成など「一括で運用設計したい」
  • 原稿の仕分け・補正など社内工数を抑えたい

◆ 最終的なまとめ

項目内製スキャン外製(スキャンBPO)
コスト少量なら安い大量なら安い
スピード人依存、遅め大量処理が速い
品質バラつく安定して高品質
セキュリティ社内に留められる外部持ち出しが必要
運用負荷高い低い
向き・不向き毎日の少量処理大量一括・短納期

結論として大量であるなら外製(BPO)がメリットがあり、少量であるなら内製が望ましいでしょう。

但し量の大小を判断する上では、予算規模やスタッフの人数などを元に複合的に判断するべきです。予算が潤沢にあるのであれば外製(スキャンBPO)により効率的で精度の高い専門サービスを利用する事をお勧めします。逆にコストを出来るだけ抑えたいのであれば、内製と外製のハイブリットモデルも選択肢の一つと言えるでしょう。

文書や図面をスキャン電子化でお悩みの際にはお気軽にお問合せ下さい。 専門スタッフがご対応させて頂きます。

この記事の監修者

監修者 小泉 史恵の似顔絵

株式会社エビス
JIIMA 文書情報管理士1級小泉 史恵

株式会社エビスに入社後、印刷機操作、大判図面のスキャン、製本等、幅広い業務に携わってきました。長年の経験と技術を活かし、お客様の大切な図面を丁寧に扱っております。この度、JIIMA文書情報管理士1級資格を取得しました。図面の電子化のニーズが高まっている中で、ただの作業員ではなく、文書情報管理のプロとして、お客様の図面を最適な形で電子化して、業務の効率アップやコスト削減のお手伝いができればと思っていますので、お気軽にお問い合わせください。

図面のスキャン・電子化に関する
お問い合わせはこちらへどうぞ

048-423-0033
電話受付時間 8:30~17:30

お問合せ前にこちらの「受付時の確認事項」をご確認ください。

その他のお役立ちコラム