スキャン後の紙原稿は捨てても大丈夫?文書の廃棄基準と保管期限を徹底解説

企業や官公庁で文書の電子化を進める際、「スキャンした後の紙原稿は廃棄できますか?」というご質問を多くいただきます。

当社の電子化サービスでは、ご希望に応じてスキャン後の紙原稿の機密廃棄まで一貫して承っています。しかし、紙を廃棄する前には法令による保存義務業務上の重要性を十分確認することが不可欠です。

電子化したからといって、すべての紙資料をすぐに処分してよいわけではありません。

本記事では、スキャン後の紙原稿を廃棄する際の判断基準と、文書ごとの保管期限について解説します。


なぜ紙原稿の廃棄基準が重要なのか

電子化の目的は、

  • 保管スペースの削減
  • 文書検索の効率化
  • テレワーク対応
  • BCP(事業継続計画)対策
  • 情報共有の迅速化

など様々です。

しかし、紙を誤って廃棄してしまうと、

  • 法令違反
  • 税務調査への対応不能
  • 契約上のトラブル
  • 建築・設計業務への支障

など重大な問題につながる場合があります。

そのため、電子化プロジェクトでは**「スキャンすること」と同じくらい「廃棄して良いか判断すること」が重要**になります。


紙原稿を廃棄する前に確認したい3つのポイント

法令による保存義務があるか

最初に確認すべきなのが法律です。

税法・建築関連法令・会社法などでは、一定期間の保存が義務付けられている文書があります。

保存期間中に廃棄してしまうことは避けなければなりません。


電子保存が認められている文書か

近年は電子帳簿保存法の整備により、多くの国税関係書類は一定の要件を満たせば電子データで保存することが可能です。

ただし、

  • 保存方法
  • 真実性の確保
  • 検索機能
  • タイムスタンプ等の要件

など、制度に沿った運用が必要になります。単にPDF化しただけでは制度要件を満たさない場合もあります。


社内ルールや業務上必要な文書ではないか

法令上の保存義務がなくても、

  • 契約書
  • 設計図書
  • 技術資料
  • 製造記録
  • 品質保証資料

などは企業の重要な資産です。

万一の紛争や再工事、製品事故などに備え、法定期間以上に保管する企業も少なくありません。


税務関係書類の保管期限

企業で最も多いのが経理書類です。

例えば、

  • 請求書
  • 領収書
  • 納品書
  • 見積書
  • 契約書
  • 帳簿
  • 決算書

などは法人税法上、原則として確定申告書の提出期限の翌日から7年間保存する必要があります。

なお、欠損金が生じた事業年度など、条件によっては10年間の保存が必要になるケースもあります。

したがって、

「電子化したから紙をすぐ捨てられる」と判断するのではなく、電子帳簿保存法の要件を満たしているか確認することが重要です。


建築図面・設計図書の保管期限

建築分野では図面の保存も重要です。

建築士事務所では、建築士法に基づき設計図書など一定の図書について15年間の保存義務があります。

近年の法改正では保存対象となる図書も拡大され、構造安全性に関する計算書類なども保存対象となっています。

建築図面は、

  • 増改築
  • 修繕工事
  • 災害復旧
  • 維持管理

などでも利用されるため、法定期間終了後も保存するケースが数多くあります。


契約書は保管期限が過ぎても残すべき?

契約書には一律の保存期間が定められているわけではありません。

しかし、

  • 長期契約
  • 知的財産
  • 不動産
  • ライセンス契約
  • 技術契約

などは将来的な証拠となる可能性があります。

また、設計図書や製品仕様書なども企業の知的資産です。

法定保存期間だけで判断せず、

企業としてどの程度重要な文書なのか

という視点で保管期間を決めることが望まれます。


スキャン後に廃棄してもよい文書の考え方

比較的廃棄しやすい文書には、

  • 保存義務がない
  • 原本性が求められない
  • 社内共有用
  • 配布資料
  • 重複コピー

などがあります。

ただし、

  • 社内規程
  • 文書管理規程
  • 情報セキュリティ規程

に従って判断することが前提です。


当社では機密廃棄までワンストップ対応

当社では、

  • 文書スキャン
  • OCR処理
  • ファイル名付与
  • インデックス登録
  • データ納品
  • 機密文書廃棄

まで一括して対応しております。

紙原稿についても、

  • お客様へ返却
  • 一定期間保管
  • 溶解処理による機密廃棄

など、ご要望に応じた運用が可能です。

電子化だけでなく、その後の文書ライフサイクルまでサポートすることで、安全かつ効率的な文書管理を実現しています。


まとめ

文書を電子化した後の紙原稿は、すべてを一律に廃棄できるわけではありません。

特に、

  • 税務関係書類
  • 建築図書
  • 契約書
  • 設計図書
  • 技術資料

などは、法令や業務上の必要性を確認したうえで慎重に判断する必要があります。

電子化は「紙をなくすこと」が目的ではなく、「必要な情報を適切に管理すること」が本来の目的です。

当社ではスキャンからデータ化、原稿返却、機密廃棄までワンストップで対応しております。文書管理や保管スペースの見直しをご検討中のお客様は、ぜひお気軽にご相談ください。

この記事の監修者

監修者 羽鳥 悠介の似顔絵

株式会社エビス
JIIMA 文書情報管理士1級羽鳥 悠介

株式会社エビスに入社し、6年間業務作業に携わっております。文書情報管理士1級の資格を持ち、その知識やこれまでの経験を元にお客様に寄り添ったサービスを心がけています。

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