図面電子化でどれくらい業務時間を削減できる?効果測定の方法

図面を電子化すると、「必要な図面をすぐに探せる」「社内で共有しやすくなる」といったメリットが期待できます。

しかし、電子化の効果を社内で説明する際には、単に「便利になった」だけではなく、実際にどの程度の業務時間を削減できたのかを数字で示すことが重要です。

特に大量の図面を扱う企業では、図面を探す・取り出す・コピーする・共有するといった作業に、多くの時間が使われている場合があります。

ここでは、図面電子化による業務時間の削減効果を測定する方法について解説します。

まず「図面に関する作業時間」を把握する

電子化の効果を測定するには、まず電子化する前に、図面に関してどのような作業に時間がかかっているのかを確認します。

例えば、

  • 必要な図面を探す
  • 書庫から図面を取り出す
  • 図面を元の場所へ戻す
  • 図面をコピーする
  • 他部署へ図面を渡す
  • 過去の図面を確認する
  • 図面の整理・ファイリングを行う

といった作業です。

普段は意識していなくても、こうした作業が積み重なることで大きな業務時間になっていることがあります。

「1回あたり何分かかるか」を測定する

最初に確認したいのが、図面に関する作業1回あたりの時間です。

例えば、紙図面から必要な資料を探すのに、

図面を探す → 書庫へ移動 → ファイルを確認 → 図面を取り出す

という作業で15分かかっているとします。

これが月20回発生していれば、

15分 × 20回 = 月300分

となり、年間では60時間になります。

電子化後に同じ図面を検索して1分で見つけられるようになれば、1回あたり14分の削減です。

このように、電子化前と電子化後の作業時間を比較することで、具体的な効果を把握できます。

「回数」も記録する

時間だけでなく、その作業が月に何回発生しているのかも重要です。

例えば、

作業1回の時間月の回数
図面を探す15分20回
図面をコピーする10分10回
図面を共有する10分15回

というように記録します。

そして、それぞれについて、

1回あたりの時間 × 発生回数

を計算します。

これによって、図面関連業務に毎月どの程度の時間が使われているのかを把握できます。

電子化後も同じ項目を測定する

電子化前のデータを取ったら、電子化後にも同じ作業を測定します。

例えば、

電子化前:図面検索 15分
電子化後:図面検索 2分

となった場合、

13分削減/1回

となります。

月20回発生するなら、

13分 × 20回 = 月260分

つまり、年間では52時間の削減になります。

このように具体的な数字にすると、図面電子化による効果を社内でも説明しやすくなります。

担当者が多い場合は全体で考える

図面を扱う担当者が複数いる場合は、一人あたりの削減時間だけで判断しないことが大切です。

例えば、1人あたり年間30時間の削減でも、10人が図面を利用していれば、

30時間 × 10人 = 年間300時間

となります。

複数の部署や拠点で図面を利用している企業では、全体の削減時間が大きくなる可能性があります。

「検索」以外の時間も測定する

図面電子化の効果は、図面を探す時間だけではありません。

例えば、紙図面では必要な資料をコピーして渡す必要があったものが、電子化後は共有フォルダなどから確認できるようになる場合があります。

また、遠隔地の担当者へ図面を送る場合も、紙の郵送やコピーにかかる作業を減らせる可能性があります。

そのため、

  • 検索時間
  • コピー時間
  • 共有時間
  • 取り出し・返却時間
  • 整理時間

など、図面に関連する作業をまとめて測定すると、電子化の効果をより正確に把握できます。

業務時間を「金額」に換算する

削減できた時間を金額に換算すると、電子化の効果をさらに分かりやすくできます。

例えば、電子化によって年間100時間の業務時間を削減でき、担当者の時間単価を3,000円として考えた場合、

100時間 × 3,000円 = 30万円

となります。

もちろん、削減された時間がそのまま人件費の削減になるとは限りません。

しかし、30万円分の時間を別の業務に充てられると考えれば、電子化による業務効率化の効果を具体的に評価できます。

電子化後の効果を継続して確認する

電子化した直後だけでなく、一定期間が経過した後にも効果を確認することをおすすめします。

例えば、

電子化前 → 3か月後 → 6か月後

というように定期的に測定します。

電子化後に新しい図面が増えて検索方法が複雑になったり、ファイル名のルールが守られなくなったりすると、当初期待していた効果が得られなくなることもあります。

そのため、電子化後もデータの整理方法や運用ルールを見直すことが重要です。

まとめ

図面電子化の効果を測定するには、「便利になった」という感覚だけでなく、電子化前後の作業時間を数字で比較することがポイントです。

まずは、

  • 図面を探す時間
  • 図面をコピーする時間
  • 図面を共有する時間
  • 図面を整理する時間
  • それぞれの作業が発生する回数

を記録してみましょう。

そして電子化後に同じ項目を測定すれば、どの程度の時間を削減できたのかを具体的に確認できます。

さらに、削減時間を担当者数や時間単価と組み合わせれば、年間でどれだけの業務負担を減らせたのかを金額として考えることもできます。

図面電子化は、紙の保管スペースを減らすだけでなく、図面を「探す・取り出す・共有する」といった日常業務を効率化する取り組みでもあります。電子化を検討する際は、現在どの作業にどれだけ時間がかかっているのかを測定することから始めてみるとよいでしょう。

この記事の監修者

監修者 羽鳥 悠介の似顔絵

株式会社エビス
JIIMA 文書情報管理士1級羽鳥 悠介

株式会社エビスに入社し、6年間業務作業に携わっております。文書情報管理士1級の資格を持ち、その知識やこれまでの経験を元にお客様に寄り添ったサービスを心がけています。

図面のスキャン・電子化に関する
お問い合わせはこちらへどうぞ

048-423-0033
電話受付時間 8:30~17:30

お問合せ前にこちらの「受付時の確認事項」をご確認ください。

その他のお役立ちコラム