長年保管している図面を電子化しようとすると、「図面番号が統一されていない」「番号が付いていない図面が混ざっている」といった問題に気付くことがあります。
建物の新築時、改修工事、設備更新などのたびに図面が追加されていると、図面番号の付け方が変わっていることも珍しくありません。
では、図面番号がバラバラな状態でも電子化できるのでしょうか。
結論から言えば、図面番号が統一されていなくても電子化は可能です。
ただし、電子化後に必要な図面を探しやすくするためには、電子化前にある程度整理しておくことが重要です。

図面番号がバラバラになる理由
図面番号が統一されていない理由はさまざまです。
例えば、
- 作成した部署や担当者が異なる
- 建築・電気・設備などで管理方法が違う
- 改修工事ごとに番号を付けている
- 古い図面には番号自体がない
- 施工会社ごとに番号のルールが違う
- 手書きで番号が変更されている
といったケースがあります。
長期間にわたって使用されてきた建物ほど、複数のルールが混在しやすくなります。
そのため、「番号が揃っていないから電子化できない」ということはありません。
まずは現在の状態をそのまま把握する
図面番号がバラバラの場合、最初からすべての番号を付け直そうとすると、大きな作業負担になります。
まずは現在の図面を、
- 建物・施設
- 工事・案件
- 図面の種類
- 保管場所
- 作成年月
- 改訂状況
などで大まかに分類します。
この段階では、既存の番号を無理に変更する必要はありません。
「今どのような状態で図面が保管されているのか」を把握することが最初のステップです。
既存の図面番号はできるだけ活用する
すでに図面番号が付いているものについては、無理に新しい番号へ変更しない方法がおすすめです。
例えば、
- A-101
- A-102
- 建築-001
- E-15
- 設備図3
など、異なる形式の番号が混在していたとしても、それぞれをそのまま「既存図面番号」として記録できます。
新しい管理番号を追加する場合も、
| 新管理番号 | 既存図面番号 | 図面名称 |
| D-001 | A-101 | 1階平面図 |
| D-002 | A-102 | 2階平面図 |
| D-003 | E-15 | 電気設備図 |
| D-004 | なし | 配管図 |
のように、既存番号と新しい管理番号を対応させる方法があります。
こうしておけば、従来の図面番号を知っている担当者も目的の図面を探しやすくなります。
図面番号より「図面一覧」を整える
電子化後の管理で重要なのは、図面番号そのものを完全に統一することだけではありません。
むしろ、図面番号と一緒に、
- 図面名称
- 建物名
- 図面種別
- 作成年月
- 改訂番号
- 工事名称
- 備考
などを一覧で管理することが重要です。
例えば、
D-025|旧A-203|3階平面図|本館|2021年改修|Rev.2
というように情報を整理しておけば、番号が多少複雑でも目的の図面を特定できます。
電子化する前に重複も確認する
図面番号がバラバラな場合、同じ図面が複数存在していることもあります。
例えば、同じ図面をコピーしたものが別のファイルに保管されていたり、改修工事のたびに過去の図面が複製されていたりするケースです。
そのため、電子化前に、
- 同じ図面が複数ないか
- コピーと原本を区別する必要があるか
- 改訂前と改訂後を区別できているか
- 異なる工事で同じ図面が使われていないか
を確認します。
ただし、似ている図面でも内容が異なる場合があります。
「古そうだから不要」と判断せず、図面の内容や改訂履歴を確認してから整理することが大切です。
電子化後のファイル名を決めておく
電子化する前に、納品データのファイル名についてもルールを決めておくと便利です。
例えば、
D-001_1階平面図.pdf
D-002_2階平面図.pdf
のように、管理番号と図面名称を組み合わせます。
既存番号を残したい場合は、
D-001_A-101_1階平面図.pdf
のようにする方法もあります。
ファイル名を見ただけで図面の内容を判断できるようにしておけば、電子化後の検索性を高められます。
関連情報:図面電子化のファイル名・属性情報の決め方|検索しやすい図面データベースの作り方
番号を付け直す必要があるとは限らない
「図面番号がバラバラだから、すべて新しい番号に付け直さなければならない」と考える必要はありません。
図面の量が多い場合、番号の付け直しだけで膨大な時間がかかります。
そのため、
既存の番号を活かしながら、足りない情報を一覧表で補う
という方法も有効です。
特に、現在の業務で既存の図面番号が使われている場合は、番号を変更するとかえって混乱する可能性があります。
電子化業者へ相談するときに伝えること
図面番号が統一されていない状態で電子化を依頼する場合は、現在の保管状況をできるだけ具体的に伝えましょう。
例えば、
- 図面のおおよその枚数
- 図面のサイズ
- 図面の種類
- 番号が付いていない図面の有無
- 番号が複数のルールに分かれていること
- 製本図面の有無
- 改訂図面の有無
- 電子化後のファイル名の希望
などです。
これらを事前に伝えておけば、電子化作業だけでなく、仕分けやファイル名の整理まで含めた進め方を検討しやすくなります。
まとめ
図面番号がバラバラでも、図面の電子化は問題なく行えます。
大切なのは、電子化前にすべての番号を無理に統一することではありません。
まずは、
- 現在の図面の状態を把握する
- 既存の図面番号をできるだけ活用する
- 番号のない図面を整理する
- 図面名称や作成年月などを一覧化する
- 重複や改訂版を確認する
- 電子化後のファイル名を決める
- 必要に応じて新しい管理番号を追加する
といった方法で、紙図面と電子データの対応関係を明確にすることが重要です。
図面の番号がバラバラなのは、長年図面を管理してきた企業では決して珍しいことではありません。無理にすべてを一から整理するのではなく、現在ある情報を活かしながら電子化することで、作業負担を抑えつつ管理しやすいデータに整理できます。
図面電子化センターでは、A0・A1・A2などの大判図面をはじめ、青焼き・白焼き・マイラー・製本図面など、さまざまな図面の電子化に対応しています。図面番号やファイル名が統一されていない場合も、電子化後の利用方法に合わせたデータ整理についてご提案いたします。
















